CMS コンテンツマネジメントシステム

CMS (content management system)
コンテンツマネジメント・システム / コンテンツ管理システム

 テキストやグラフィックなどのさまざまなデジタル・コンテンツを収集、登録して統合的に管理し、更新・配信する仕組み、またはそれを実現するソフトウェアの総称。

 広義には企業内のビジネス文書の管理を行うドキュメント管理ソフトやデジタルアセットマネジメント・システムなどを含めていうが、狭義にはインターネットないしはイントラネットに情報発信するためのWebサイトのコンテンツを効率的に管理するWebコンテンツ管理ソフトをいう。また全社レベルでコンテンツを統合管理するものは、ECMと呼ばれる。

 WebサイトでWebページを作成・更新するとき、HTMLファイルを作成する方法だと、コンテンツ作成者は文章を書く以外にHTMLのコードに関する知識が必要で、デザインにも配慮しなければならない。文書作成とHTMLデザインを分業すれば、テキストのちょっとした修正・更新にもデザイナーやWebサイト管理者が関与しなければならず、非効率的となってしまう。

 コンテンツマネジメント・システムは、テキストデータとWebページのテンプレート(デザイン)を、それぞれバックエンド・データベースに登録しておき、条件に添ってテキストデータとテンプレートから新しいWebページを自動的に生成する。文書作成者はHTMLコードを意識することなく、コンテンツ更新が可能となり、Webページのデザイン上のクオリティにも一貫性を持たせることができる。

 複数ページへの情報の追加や、リンクの変更・削除なども自動化あるいは半自動化でき、デザインのみの変更も即座に対応できる。システムがパーソナライズの機能を持っていれば、用意したコンテンツを定義した特定の閲覧者に合わせて表示することが可能となる。

 エンタープライズ向けのCMS製品にはワークフロー機能を持つものもある。これにより文書作成者が作成・登録した文書データを、管理者の承認なしには公開されないようにしたり、バージョン管理機能を利用することで、文書作成者同士での混乱を防止できる。

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コンテンツマネジメントシステム(英: Content Management System, CMS)は、Webコンテンツを構成するテキストや画像などのデジタルコンテンツを統合・体系的に管理し、配信など必要な処理を行うシステムの総称。2005年頃より一般的に普及したといわれる。コンテンツ管理システムとも呼ばれる。

ウェブサイト、ポータルサイトの構築、管理によく使用される。

ウェブページを作成し、運用するには、 HTMLファイルや、それを保存するディレクトリ構造などについての知識が必要だった。コンテンツマネージメントシステムでは、技術的な知識がなくても、テキストや、画像等の「コンテンツ」を用意できれば、ウェブによる情報発信をおこなえるように工夫されている。また、テンプレートの選択により全体のデザインを容易に変更することができるなど、省力化にも役立つ。多くのインターネットサービスプロバイダでは顧客サービスの一部に、CMSを活用した「簡単ホームページ作成」といったメニューが用意されており、自社で独自のCMSを開発しているWeb制作会社も少なくない。

コンテンツマネージメントシステムは、汎用的なものから特定の目的に特化したものまで様々であり、規模もまちまちである。企業・自治体向けのような大規模なコンテンツマネージメントシステムでは、ページごとの公開期間の厳密な時間管理や、公開を承認するワークフロー、サイト内リンク切れの防止、デザインの統一、バージョン管理など様々な機能があり、品質を維持しつつ多人数での共同作業を効率よく行うことを可能にしている。個人向けコンテンツマネージメントシステムとしては、各種Weblogツールが挙げられる。ブログツールでは、ページの自動生成や公開日指定、RSS配信、トラックバックなどの機能が用意されている。Wikipediaなどで使用されるウィキや、SNS、Commerceもコンテンツマネージメントシステムの一つである。ほぼ共通して以下のような特徴がある。