自分よりも賢く優秀な人材をマネジメントする時の4つの秘策

自分よりも賢く優秀な人材をマネジメントする時の4つの秘策


2014年12月21日 18時0分


その人があなたより賢いと思っているかどうかは関係なく、自分よりも賢い人を雇ったり管理したりするのは、かなりハードルの高いことです。

雇用主には、社員の知性や熱意や自信を、日々進歩させる責任があります。

例えば、ほとんどが博士号を持っているような1,500人以上の研究者や科学者のチームを、世間を揺るがすような科学的な発見をするという目標に向かって働くよう管理するために、自分が雇われているという状況を想像してみてください。マーク・ザッカーバーグですら頭を抱えそうです。

まさにこのような役割を担っているのが、ファインスタイン医学研究所科学課の副所長であるChris Czura博士です。この研究所は、ロングアイランドのノースショアにある医療施設の最重要部門とされています。米国最大の施設の1つでもあり、18の病院で5万人以上の人が働き、700万人以上の患者がいます。

Czura博士に連絡を取り、このような施設で優秀な人たちが効率的かつ効果的に働くには、どうすればいいのかを尋ねました。Czura博士は博士号は持っていますが、MBA経営学修士号)は持っていません。例えるなら、自動車整備工として働き始めたにも関わらず、いかにしてそれぞれの部品の連携を理解したのかということです。

今回は、Czura博士の自分よりもデキる人たちを管理する4つの秘策をお教えしましょう。

1. 相手の言葉を学習する

Czura博士は、「この組織内での共通点は、全員が科学に対して情熱を持っているということです。全員が共通の目的のためにここにおり、リーダーシップを取っている人たちの大半が、その分野での経歴があります」と言っています。

したがって、組織内の全員が使える共通言語を作るために、共通の経歴を使うことができます。コミュニケーションに関する問題を減らし、共通の理解を得ることができます。そうすると、自分たちの発見を世間にどのように発表するか決められるようになります。



2. IQよりも協調性のある知性を重視する

Czura博士は、ファインスタイン医学研究所の秘策は共同作業にあると主張します。すべての就職面接で、ワークスタイルや信条を重視しているのです。

Czura博士は、人間は協調性がある人間とそうでない人間に、はっきりと分かれると考えています。研究所では、基本的に本質的に協調性のある人を雇い、"嫌なやつは入れない"というルールを徹底しています。過去に、協調性が無いからという理由で、素晴らしい面接者を採用しなかったこともあります。



3. "私"ではなく"私たち"で語る

Czura博士は、個人よりもチームの方が上だと言います。あらゆることに、"私たち"というチームの力を組み込むようにします。小さなシンポジウムを開催する時でも、まったく相容れない領域の博士と科学者が一緒にやることで、本当の意味での進歩をすることができます。

Czura博士は、分子生物学生命科学系の科学者は特に、基本的に社交的ではなく、衝突する人が多いと言います。できるだけ質問しやすい開かれた環境を作り、建設的な衝突になるようにしています。



4. 口出しするべきものとそうでないものを知る

Czura博士は、賢い人が他の賢い人にチャレンジングな質問をする状況を作るのが、本当に大事だと言います。その状況を有効なものにするには、テーブルの反対側にいる人が見ているものや、大事にしているものを、知ろうとしなければなりません。

しかし、結局のところ、命令は下さなければならならず、それが自分の仕事だとCzura博士は言います。



スタッフには自分の仕事だけに集中して欲しいと思っています。私は、みんなが自分のベストを尽くせるようにするための、最大の擁護者なのです。

科学者にあれこれと指図をするビジネスマンや経営者たちは、決して重大な発見へと導くことはありません。自分の意思で答えを見つけ出す、知的な自由を与えることが大事なのです。私には、科学者たちが必要なものを確実に提供し、ビジネスとして進めることの正当性を確保する責任があります。彼らが自分のやるべきことだけをやる状況にするのが最高です。