系統図法の作図手順と操作例

系統図法の作図手順と操作例

系統図法とは、目的達成のための実施可能な手段や改善ポイントといった着眼点で分岐させながら具体化を進めていくことで、具体的な方策を明らかにしていくことに適した図法です。

特徴

「系統図法」は、目的・目標を果たすための手段・方策を系統的に展開していく「方策展開型」と、対象を構成している要素を展開する「構成要素展開型」とに大別されます。「構成要素展開型」は、さらに「機能系統図」「品質系統図」「特性要因系統図」に分けることもあります。

また、一般的な分類図としても利用します。

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系統的にツリー状に展開することによって、要素のレベルが明確になり、要素間の漏れや重なりなどを明確にすることができ、問題全体の一覧性を得ることができます。

方策展開型

まず、基本目的を実現するための手段を考える。

次に、考えた手段を目的としてとらえなおし、それを実現するための手段を考える。

以下同様に実施可能な方策に至るまで展開して行く。

機能系統図

まず、基本機能を実現するための一次機能を割り出す。

次に、一次機能を目的としてとらえ、それを実現するための二次機能に展開する。

以下、同様に展開して行き、基本機能がどのような機能によって実現しているかを明らかにする。

品質系統図

要求品質から、それを実現したり、保証する管理可能な代理特性に展開したりする。

要求される品質をどのように実現し、管理するかを明らかにする。

特性要因系統図

ある特性(結果)の要因(原因)を一次要因、二次要因と順次展開していく。

「特性要因図」と考え方は同じだが、表現方法が違う。「系統図法」の方がレベルを揃えやすい。

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用途

抽象的な目標や機能を達成する手段を具体化する際に多く利用します。

原因の追求には、「特性要因図」「連関図法」を利用することが多いようです。

作図手順と操作例

作図手順

操作例

①目標(目的)を設定する

目標(目的)と同時に、上位目的、前提条件も明示する。

テーマ枠にテーマ、注記枠に必要な注記を入力する。

テキスト枠で目標(目的)カードを作成し、用紙の左中央に配置する。

②手段を展開する

手段を目的として捉え、より具体的な手段へと展開する。

最終手段は、実施可能なレベルの表記を目安とする。

一つの目的に対し、必ず複数の手段を作成する。

テキスト枠で一次手段を複数作成し、目標カードの右側に縦に配置する。

目標カードの右辺と一時手段カードの左辺を方形接続線で接続する。

各一次手段に対する二次手段カードを複数作成し、さらに右側に縦に配置する。

一次手段カードの右辺と二次手段カードの左辺を方形接続線で接続する。

三次手段、四次手段とより具体的な手段をテキスト枠で作成し、方形接続線で接続する。

③目標と手段の関係を確認する

その手段を講じることで、目的が達成できるか、逆の流れを検討して確認する。

追加があれば、再度テキスト枠を作成し、配置して方形接続線で接続する。

重要と思われる最終手段を強調表示する。

用紙上に上手く配置するよう、全体レイアウトと用紙サイズを調整する。